人物情報を扱う際の基本的な3つの視点と情報資源

人物情報の特徴

人物情報は、対象となる人物の属性によって利用する情報資源や検索方法が異なる。
  • 実在しているかいないか
    • 歴史上の人物(実在していた人物)
    • 現存する人物
    • 文学の登場人物(実在しない人物)
  • 職業
    • 研究者
    • 経営者
    • 政治家
    • スポーツ選手 など

人物情報を扱う際の基本的な3つの視点

人物情報は氏名の表記や読み、別名、生没年、経歴、業績など公開情報が事典やWebで提供されている一方、プライバシーに関わることもある。
そのため、人物情報を扱う際には次のような視点を意識することが重要である。

3つの視点 内容
①情報の信頼性を判断する視点 同姓同名や別名の可能性を考慮し、信頼できる資料で人物を特定する
②検索の網羅性・妥当性を確保する視点 表記ゆれや別名、活動分野の違いをふまえて多面的に調査する
③利用条件・法的・倫理的配慮に関する視点 調査内容が個人のプライバシーに関わる場合は、提供する情報の範囲に配慮する

人物情報の情報資源

これらの視点を踏まえながら人物情報を調査する際には、目的に応じて適切な情報資源を選択することが重要である。主な情報資源として次のようなものがある。

≪人名事典≫

一定の基準に基づき選び出された人物の名前を見出しとし、氏名の表記や読み、生没年、経歴、業績など、その人物のプロフィールとなる情報、すなわち略伝を掲載した事典。
一般には歴史上大きな足跡を残した人物を対象とすることが多い。人物情報を探索するためのツール。

日本の人名事典 説明 カーリル(蔵書検索) CiNii(書誌情報)
朝日日本歴史人物事典(朝日新聞社) 神話時代から明治・大正までの11,300人を収録。英雄・貴種・偉人・名人だけでなく、地方史や民衆史、女性、日本とかかわった外国人も掲載されている。人名索引、漢字画引き索引付き。 https://calil.jp/book/4023400521 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN11496694
コンサイス日本人名事典(三省堂編修所) 最新の第5版には、卑弥呼から美空ひばりまでの歴史人名を軸に、社会・文芸・宗教・架空人名・作品の主人公など幅広い分野の1万5千名を収録。中央だけでなく地方で活躍した人物も掲載。画引き漢字索引付き。 https://calil.jp/search?q=コンサイス日本人名事典 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA8840372X
(第5版)
世界人名辞典日本編(東京堂出版) 古代から海部首相までの日本人約5,900人を収録。追補では約400人を増補し、日本と関連の深い東洋人・西洋人も掲載。 https://calil.jp/book/4490102704 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA49721736
日本近現代人名辞典(吉川弘文館) 黒船来航から 150年間に活躍した4500人を収録。皇室・公家・政治家・軍人・実業家・思想家・社会運動家・学者・宗教家・文学者・演劇人など広範な分野から重要人物を掲載。索引と、没年月日順人名一覧付き。 https://calil.jp/book/4642013377 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA52665804
日本人名大事典(平凡社) 古代から1978(昭和53)年までの日本の歴史を築いた人物約5万6千名を収録。古代から近代までを中心に、近現代の物故者も増補巻に掲載。第7巻末に総索引付き。 https://calil.jp/book/4582122000 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00814186
日本人名大辞典(講談社) 卑弥呼から小泉純一郎まで、65000名を収録。ユニークな事績を残した人々、文学・芸能作品に登場する人物、日本の文化や技術の向上に貢献した外国人等を掲載。巻末に五十音順の索引のほか、画数順の「難読姓・名索引」など多彩な索引付き。 https://calil.jp/book/4062108496 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA54622879

世界の人名事典 説明 カーリル(蔵書検索) CiNii(書誌情報)
岩波ケンブリッジ世界人名辞典(岩波書店) 現代の欧米人を中心に歴史上の重要人物を含めた15,000人を収録。解説は読み易くミドルネーム等すべての名前を片仮名表記している。 https://calil.jp/book/4000800884 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA33147507
世界伝記大事典:世界編(ほるぷ出版) 古代から現代まで幅広い地域と時代の人物 8,511人 を収録。主に近・現代史に重点を置き、世界各国の政治家、学者、芸術家などを掲載。 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00834693
世界伝記大事典:日本・朝鮮・中国編(ほるぷ出版) 日本、朝鮮半島、中国の歴史上で重要な役割を果たした約7,000名の人物を収録。政治家、思想家、科学者、文学者、芸術家などを掲載。 https://calil.jp/book/4593290015 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN11872027
世界人名辞典西洋編(東京堂出版) 欧米を中心に、アフリカ・中近東・ラテンアメリカなどの人物約7,000人を収録。 https://calil.jp/book/4490100647

https://calil.jp/book/4490103468
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA61466296
世界人名辞典東洋編(東京堂出版) 中国・朝鮮・インド・東南アジア・中近東などの諸国と東西交渉史上の西洋人・日本人など5100人を収録。巻末に主要国王朝・元首表付き。 https://calil.jp/book/4490100736

https://calil.jp/book/4490103689
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA61466296

≪人名索引≫

目的の人物情報が、どの事典にどんな表記で載っているかを一覧できるツール。

人名索引 説明 カーリル(蔵書検索) CiNii(書誌情報)
日本人物情報体系(皓星社) 歴史上の人物から近現代の人物まで、日本人の列伝や叢伝などを縮刷し、集大成した人物調査のための一大データベース。 https://calil.jp/search?q=ニホン+ジンブツ+ジョウホウ+タイケイ https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA43158190

レファレンス事典 日外アソシエーツサイトへのリンク
人物レファレンス事典 人物レファレンス事典

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日本人物レファレンス事典 日本人物レファレンス事典
外国人物レファレンス事典 外国人物レファレンス事典
西洋人物レファレンス事典 西洋人物レファレンス事典
東洋人物レファレンス事典 東洋人物レファレンス事典

≪人名録≫

編集方針によって選択、収集した人物の名前を見出しとして音順などで排列し、職業もしくは所属機関、住所、電話番号などの情報を付け加えたレファレンスブック。

人名録・人名鑑 説明 カーリル(蔵書検索)
現代日本人名録(日外アソシエーツ) 1987年から2009年にかけて刊行されていた人名録。現代日本の各界で活躍する人物の経歴や連絡先を網羅。 https://calil.jp/search?q=現代日本人名録 日外アソシエーツ
人事興信録(興信データ) 1903年から2009年にかけて刊行されていた日本の代表的な人名録。各界で著名な日本人や在日外国人の情報を収録。名古屋大学「日本研究のための歴史情報」で初版・第四版・第八版をオンライン公開。

https://jahis.law.nagoya-u.ac.jp/who/
https://calil.jp/search?q=人事興信録 興信データ
日本紳士録(ぎょうせい) 1889年に創刊され2007年に休刊した日本最古の人名録。各界の著名人や実業家の経歴、連絡先などを網羅。 https://calil.jp/search?q=author:交詢社出版局
職員録(独立行政法人国立印刷局) 国の立法・司法・行政機関、独立行政法人、地方自治体の職員を収録した日本唯一の総合的な官公庁職員録。 https://calil.jp/search?q=職員録 独立行政法人国立印刷局
会社職員録(ダイヤモンド社) 1951年から2011年にかけて刊行されていた管理職名簿。上場企業や主要非上場企業の役員・管理職の氏名、出身校、経歴、担当部署などの詳細な人事データを収録。 https://calil.jp/search?q=会社職員録
現代外国人名録(日外アソシエーツ) 日本国内で広く知られている様々な分野の外国人のプロフィール(経歴、職業、国籍、受賞歴など)を収録。1992年から刊行され、4年毎に改訂版が出されている。 https://calil.jp/search?q=現代外国人名録

≪物故者名簿・物故者事典≫

説明 カーリル(蔵書検索) CiNii(書誌情報)
明治過去帳:物故人名辞典(東京美術) 明治時代に亡くなった著名人、文化人、政治家など2万1306名を収録。 https://calil.jp/book/4808701197 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN01649642
現代物故者事典(日外アソシエーツ) 1981年から刊行されている、国内外の訃報情報をまとめた事典。各界の著名人から専門分野の要職にあった人物まで網羅的に収録。 https://calil.jp/search?q=現代物故者事典

≪ネットワーク情報資源≫

人物情報データベース 説明
近代日本人の肖像(国立国会図書館)
https://www.ndl.go.jp/portrait/
近代日本の形成に影響のあった、政治家、官僚、軍人、実業家、学者、芸術家等1,000名以上の肖像写真と略歴を紹介している。人名、職業、出身地、生年からの検索ができる。
Researchmap(科学技術振興機構)
https://researchmap.jp/
日本の研究者情報を検索できる研究者総覧データベース。論文、講演、書籍、産業財産権、社会貢献活動などの研究業績を検索できる。
人名事典(PHP研究所)
https://www.php.co.jp/fun/people/
作家を中心とした著名人のプロフィールを収録したオンライン人名事典。約5,200件の人物情報を検索できる。
Biography.com(A&E television Networks)
https://www.biography.com/
海外の著名人や歴史上の人物など、3,000人以上のプロフィールを掲載する人物情報サイト(英語)。経歴や功績などの人物情報を検索・閲覧できる。最終更新は2024年10月31日。
WhoPlus(日外アソシエーツ、有料)
https://www.nichigai.co.jp/database/who-plus/
歴史上の人物から現代の著名人まで、日本人・外国人あわせて約34万人の人物情報を検索できる総合人物データベース。人物事典索引も収録しており、関連文献や掲載事典を横断検索できる。
朝日新聞クロスサーチ人物データベース(有料)
https://xsearch.asahi.com/help/jpn/personage_naiyou01.html
研究者、東証プライム上場企業の社長、国会議員、各自治体の首長、官僚、文化人、芸能人、スポーツ関係者など、約3万8千人の人物情報を収録したデータベース。氏名(漢字・かな)、肩書、経歴・業績、分野コードなどから検索できる。

≪リサーチナビ>人物情報≫

https://ndlsearch.ndl.go.jp/rnavi/person

国立国会図書館のリサーチ・ナビには、「人物情報」の調べ方案内が掲載されている。
また、公共図書館や大学図書館でも、人物調査に役立つ調べ方案内(パスファインダー)を公開していることがあるため、お住まいの地域の図書館や所属機関のWebサイトも確認するとよい。

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